こなたです。
第1回の講義でお伝えした通り、僕たち個人トレーダーがダウ理論や
RSIといった教科書通りの「家畜のOS」を使っている限り永遠に
機関投資家の燃料(エサ)にされ続けます。
では、どうすればその地獄から抜け出せるのか?
答えは至ってシンプルです。
「狩られる側のOS」を捨てて、「狩る側のOS」をあなたの脳にインストールすればいい。
その「狩る側のOS」をあなたに今回の講義でインストールします。
相場は「スマートマネーが使うAI(IPDA)」に操作されている
大前提として、相場を動かし支配しているのは、莫大な資金を動かす銀行や
機関投資家、いわゆる「スマートマネー」と呼ばれる存在です。
彼らは、私たち個人トレーダーのように、手書きでチャートに斜めの線を引いたり、
「MACDがクロスしたから買おう」などと遅行指標を見ながら手動でポチポチ注文
したりすることは絶対にありません。
そもそも何千億円という資金を動かす彼らが手動でやっていては、効率が悪すぎて仕事にならないからです。
では、彼らはどうやってトレードをしているのか。
答えは
『IPDA(インターバンク・プライス・デリバリー・アルゴリズム)』
と呼ばれる超高性能なAI(自動売買プログラム)にすべてを冷徹に執行させています。
そしてスマートマネーがこのようなシステムを使って巨額の注文を通すためには
それに見合うだけの大量の「相手側の注文」がどうしても必要になります。
それに見合うだけの大量の「相手側の注文」がどうしても必要になります。
では、彼らはその大量の注文をどこから調達するのでしょうか?
ターゲットになるのは、世の中の教科書で
「ここを抜けたら買い」
「このラインで反発」
と教えられている場所です。
大衆が「ここは安全だ」と信じて注文を集中させ、そのすぐ外側に「損切り」を置く場所こそが、
彼らにとって最も狩りやすい『燃料タンク(餌場)』となるわけですね。
彼らにとって最も狩りやすい『燃料タンク(餌場)』となるわけですね。
IPDAは、この燃料タンクを回収するために意図的に価格を操作します。
大衆が引く綺麗な水平線をわざと突き抜けさせ、溜まった損切り注文を根こそぎ巻き込んで(燃料を補給して)から、本来の方向へロケットのように相場を走らせるのです。
あなたが経験した「ブレイクアウトのダマシ」や「建値に戻って狩られる現象」は、運が悪かったわけではありません。
すべてこのAIが、巨額の注文を通すための燃料を集めるために引き起こしている「必須作業」だったのです。
これが、相場で理不尽に繰り返される『ダマシの正体』です。
「IPDA」の生みの親がすべてを暴露した『SMC(スマートマネーコンセプト)』の誕生
「そんな巨大なAIシステムに、個人が勝てるわけがない……」
そう絶望させてしまったかもしれませんが、どうか安心してください。
実は、この残酷なAIの裏側をすべて丸裸にし、僕たち個人トレーダーのための対抗策として体系化した人物がいます。
それが、海外の伝説的なトレーダー「ICT(Inner Circle Trader)」氏です。
驚くべきことに、彼は先ほどお話しした相場の実行犯であるAI『IPDA』を、実際に開発したエンジニアの一人なのです。
つまり、相場を裏側で操るシステムの「設計図」を作っていたインサイダー(内部の人間)であり、IPDAの生みの親でもあります。
その彼が、自身が関わったIPDAの「行動原理」「クセ」を言語化し、相場の本質としてまとめ上げた理論が
【SMC(スマートマネー・コンセプト)】
です。
これまでの相場理論は「市場は大衆心理で動く」と考え、過去のパターンを分析するものでした。
しかしSMCは、「市場はシステム(IPDA)によって操作されている」という前提に立ち、
感情ではなく「機械のルール」を読み解きます。
SMCを学ぶということは、この「世界を作った創造主の設計図」を手に入れることと同じです。
これを手に入れれば、理不尽な「ダマシ」が、必然の「プログラム通りの動き」として理解できるようになります。
相場の裏側を読み解く「2つの基礎知識」
それではここからは、その機械のルールを理解するために必須となる、
チャート上の「2つの基礎知識」を解説します。
本場のSMCには数多くの複雑な専門用語や定義が存在しますが、全てを覚える必要はありません。
そしてこれから解説する「たった2つの概念」こそが、SMCのすべての根幹となっているので
極論、この2つさえ理解してしまえば、あなたの目から「理不尽なダマシ」は消え去り、チャート
の見え方が劇的に変わるはずです。
それでは、一つずつ解説をしていきます。
基礎知識①Liquidity(リクイディティ/燃料)
まず最初に覚えるべき単語、それがLiquidity(リクイディティ)です。
直訳すると「流動性」ですが、SMCにおいてはもっと生々しい意味を持ちます。
これは、アルゴリズムが巨体を動かすための「エネルギー(ガソリン)」そのものです。
具体的には、大衆トレーダーの「損切り注文(Stop Loss)」のことです。
アルゴリズムは、この注文が溜まっている場所を常に監視しています。
では、その「大口の燃料(リクイディティ)」は、チャートのどこにあるのでしょうか?
見るべきポイントは、以下の2つです。
1.Swing High (スイングハイ)= Buy-side-Liquidity
2.Swing Low (スイングロー) = Sell-side-Liquidity
これはチャート上にできる「山(高値)」と「谷(安値)」のことです。
なんとなくで判断するのではなく、SMCでは「ローソク足3本」の並びで厳密に定義します。
1. Swing High(スイングハイ)= Buy-side-Liquidityの定義
真ん中のローソク足の高値が、両隣(左右)のローソク足の高値よりも高い時、その真ん中のローソク足の上髭が「Swing High」。
真ん中のローソク足の高値が、両隣(左右)のローソク足の高値よりも高い時、その真ん中のローソク足の上髭が「Swing High」。

実際のチャートだと以下が Buy-side Liquidityとなります。

この「山の頂点=上髭」や上髭のすぐ上に、売り手たちの「損切り(=買い注文)」が溜まっています。
2. Swing Low(スイングロー)= Sell-side-Liquidityの定義
真ん中のローソク足の安値が、両隣(左右)のローソク足の安値よりも安い時、その真ん中のローソク足の下髭が「Swing Low」。

実際のチャートだと以下が Buy-side Liquidityとなります。

この真ん中のローソク足の「下髭」や「下髭のすぐ下」に、買い手たちの「損切り=売り注文」が溜まっています。
Equal High / Low(イコールハイ・ロー)
複数のSwing High(Buy-side-Liquidity、Swing Low(Sell-side-Liquidity)が
ほぼ同じ高さで並んでいる状態の時、これらをEqual High /Equal High Lowと
言います 。
※完全に揃っていなくても、1つの水平線で交わればEqualとみなしてOKです。
・Equal Highのイメージ図

・Equal Lowのイメージ図

実際のチャートだと以下のようになります。
■Equal High

■Equal Low

一般的な教科書では「何度も止められた強い壁(サポート/レジスタンス)」と教わりますが、SMCの視点は真逆です。
みんながそこを「壁」だと信じて背中に損切りを置くため、アルゴリズムにとっては
「大量の燃料が溜まった最強の餌場(プール)」
に見えているのです。
単発のSwing High/Lowよりも、さらに強力に価格を引き寄せる磁石になります
基礎知識②:FVG(フェアバリューギャップ)
SMCにおいて、買いや売りが一方向に偏りすぎてバランスが崩れた状態を「インバランス」と呼びます。
Liquidityが「目的地として引き寄せる磁石」なら、Imbalance(インバランス=不均衡)は、
価格を元の水準へ引き戻す「重力(グラビティ)」のようなものです。
アルゴリズム(IPDA)は、このインバランスによって生じた
「価格の隙間(市場のエラー)」を極端に嫌い、必ずそこへ戻って
隙間を修復するという習性があります。
-Liquidity:「燃料が欲しいから行く」(強力な磁石)
- Imbalance:「行き過ぎたから戻る」(不可避な重力)
SMCにはいくつかインバランスの種類がありますが、その中で最もアルゴリズムに優先して狙われる
「代表格」であり、私たちがチャート上で見つけるべき最重要サインが「FVG(フェアバリューギャップ)」です。
FVGとは何か?
これは、急激な買いや売りによって発生した、「ローソク足3本分のヒゲの隙間」のことを指します。
FVGには、相場の方向によって以下の2つの種類があります。
① Bullish FVG(ブリッシュFVG:上昇の不均衡)
買いの勢いが強すぎて、売り注文が入る隙もなかった状態です。
価格がいったん下落してここを埋めると、そこが「サポート(足場)」となり、
再上昇しやすくなります。(ロングエントリーの根拠)
■実際のBullishFVG

【BullishFVGの見つけ方】
1. 任意で1つの「陽線」に着目する。

2. その陽線の「左隣のローソク足の高値」を確認する。

3. その陽線の「右隣のローソク足の安値」を確認する。

4. この「1本目の高値」と「3本目の安値」が重なっておらず、間に空間が空いている場合、その空間がBullish FVGです。

② Bearish FVG(ベアリッシュFVG:下降の不均衡)
売りの勢いが強すぎて、買い注文が入る隙もなかった状態です。
価格がいったん上昇してここを埋めると、そこが「レジスタンス(壁)」となり、再下落しやすくなります。
(ショートエントリーの根拠)

【見つけ方の手順】
1. 任意で1つの「陰線」に着目する。

2. その陰線の「左隣のローソク足の安値」を確認する。

3. その陰線の「右隣のローソク足の高値」を確認する。

4. この「1本目の安値」と「3本目の高値」が重なっておらず、間に空間が空いている場合、その空間がBearish FVGです。

大衆に利益を許さない「たった2つの仕事」
ここまで、SMCの基礎である「Liquidity(燃料)」と「Imbalance(不均衡/FVG)」について解説をしました。
そして、第1章で、ダマシの正体はIPDAの「必須作業」だとお伝えしました。
実は、このIPDAのプログラムの根底には、ある冷酷な「絶対原則」が組み込まれています。
それは、
「無知な大衆(個人トレーダー)には、絶対に利益を許さない」
ということ。
「そんな悪魔みたいなシステム、一体どうやってプログラムしてるの?SMCって難しそう…」
と思うかもしれませんが、本質は驚くほどシンプルです。
極論、アルゴリズムは以下の「2つの仕事」しかしていません。
1. Liquidity(流動性/燃料) を刈り取りに行く
2. Imbalance(不均衡/FVG)を埋めに行く
IPDAは、この2つの対象(LQとFVG)を行き来する作業を機械的に淡々と繰り返しているだけです。
ではなぜ、たったこれだけの単純作業で、利益を出している個人トレーダーたちが次々と死んでいく(資金を溶かす)のでしょうか?
理由は明確です。
① Liquidity(損切り)を狩るから
これはシンプルですね。
Liquidityには大衆が「ここなら安全だ」と思って置いた損切り注文が溜まっています。
そこをわざと突き抜けさせることで、強制的に損失を確定させ、それを大口の燃料にします。
② Imbalance(不均衡)を埋めるから
アルゴリズムは、インバランスによって生じた「価格の隙間(FVGなど)」を市場のエラーと見なすため、
大衆がそこで含み益を持ったまま逃げ切ることを絶対に許しません。
例えば、価格が急落して「Bearish FVG」ができたとします。
この急落に乗れて、運良くショート(売り)を持てた大衆は
「やった!含み益がどんどん伸びる!」
とウハウハ状態です。
しかし、アルゴリズムはこの状況を許さないので(笑)
急落のあと、必ず価格を逆行させ、上に取り残された
インバランス(FVG)をピンポイントで埋めに戻ってきます。
すると、含み益が出て喜んでいた大衆は
「やばい、急反発してきた!利益が消える!」
と恐怖し、チキン利食い(微益決済)をしてしまうか、
建値に置いていたストップロスを狩られて逃げることになります。

この2つの仕事が機能している限り、
「損をしている人は刈り取られ、勝っている人も恐怖で利益を没収される」
という地獄の集金システムが完成するわけですね・・。
さて、ここまでで、機関投資家と同じOS(SMC)の根幹の基礎を解説しました。
この「アルゴリズム」を知った今、あなたの目にはこれまでのチャートが全く違って見えているはずです。
「今まで自分が狩られていた場所は、アルゴリズムの燃料タンクだったのか」
「含み益が一瞬で消えたあの動きは、FVGを修復しに来ていただけだったのか」
これらが腑に落ちただけでも、大衆心理に振り回される無駄な負けは劇的に減るはずです。
まずはぜひ、明日からのチャートで「Liquidity」と「FVG」を探し、この視点を活用してみてください。
これまでの「家畜のOS」では見えなかった、相場の真実が見えてくるはずです。
それでは、今回の講義はここまでとなります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

